Friday, January 30, 2015

~A little bit of kindness~ 其の六

プレイデートが終わってEちゃんを連れて行くとお父さんにどうだったか聞かれた。
でも、子供たちの前であまりうまくいかなかったとは言いたくない。

「後で話すから」

と言って娘と帰宅した。

その後、メールが来てEちゃんはもちろんうまくいったとお父さんに報告したらしい。
責任逃れにEちゃんが嘘を付くのを知っているはずなのに。

私たちがみた事実を伝えてプレイデートはもうしばらくやめたいので、二人のお世話もやめさせてもらうとメールした。
その後もお父さんはなんだかダラダラとメールをしてくる。
私たち親が二人の関係をヘルプしなければならないとか、しまいには自分の気持ちをはっきり言わないうちの娘もよくないみたいな展開になり、あれこれと自分を正当化することを書いて私を説得するようなメールに、夫と「Eちゃんの言動がどこからくるかわかるよね。」なんて話してキリなく続きそうなメールの返信をやめた。
問題があるのは二人の関係ではなく、EちゃんのSelf-esteemだ。
私は実感した。

子は親の鏡


その翌々朝、Eちゃんの娘に対する「偉そうに言わないでよ!」発言があり、娘はシュンとして学校へ行った。
私は家に帰って、涙が出た。娘がかわいそうすぎる。
何を悪いことしたのだ?Eちゃんの両親からのストレスが娘に向いていてそれを黙って耐えている娘を思うと涙が出た。

夫に、「あの子はもう救いようがない!」とメールする。
娘を全力でサポートしないと、娘の心が折れてしまう。
すると夫は、

" Tell みぃ we love her.  E is having a hard time, and she does and says mean things to her, but it is not みぃ's fault."
(みぃに愛していると伝えよう。Eちゃんは今大変な時期だからみぃに酷いことを言ったりやったりするけどみぃのせいではないと。)

このメールをもらって私自身もかなり落ち着いた。そうだ、E is having a hard time.

私はこれを寝る前に娘に話した。
Having a hard timeがうまく日本語で説明できなかったので
「Eちゃんはたぶん心にモヤモヤがあっていろいろ嫌なことをみぃに言ったりするけどそれはみぃのせいじゃないからね。」

すると娘が大きな声で

「あ~~~~~~、ホッとしたぁ~~~~~~~!!!!」

と言った。

そう娘はずっとずっと自分のせいだと思っていたのだという。

なんでもっと早く言ってあげなかったんだろう!!!私はとても後悔した。
夫も娘の様子を聞いて「なんてことだ!」と首を振った。

そう娘のあの質問「Eちゃんはなんでいつもこういう事するんだと思う?」
あれは、混乱ではなかったのだ。

もしかして私のせい?

そこまではきっと怖くて聞けなかったんだと思う。
私は何度も何度も

「みぃは全然悪くないんだよーー!!」

と抱きしめた。

早く言ってあげなかったことを後悔すると同時に、手遅れにならなくてよかったとも思った。
娘は抜けられない関係だと思っていたようで、抜け出す方法もわからないようだった。
そこで私たちは、他の友達と遊んでもいいだよ、という選択を娘に与えた。

その後の娘はもう遠足の前日の子どもの様にはしゃいで笑って話をした。
本当に、吹っ切れたとはまさにこの様子なんだなって思うくらいに変わった。

そして初めて、娘はEちゃんに色々言われるのが嫌だと言った。
それからの娘はずっと言わなかったEちゃんのことを毎日話し始めた。

バスでよくいろいろ言われるらしく、今まではそれでも一緒に座っていた娘だったのだけど、この日以来、娘は一緒に座らなくなった。

学校での遊びの時間も他の子と遊び始めたのだけど、これがまた厄介なことで他の子と遊んでいると何か嫌味を言いに来るらしい。

そしてある日、Eちゃんが娘の顔の目の前に顔を合わせ嫌味を言ったところ、一緒に遊んでいた友達が
「それはよくないよ、みぃを傷付けている」
と言ってくれたらしい。
それを聞いて私は涙が出た。
そして娘に言った、

「そんな優しい友達がいるんじゃん!」

娘は褒められたのび太君のように頭をかきながら「えへへ」と照れ笑いをした。

でも、その後もEちゃんの嫌がらせは止まらず、大声でもう友達じゃない!と叫ばれたり、一番私が怖いと思ったのは、みぃの前にきて無言でみぃを指さし、そして手で首の前を横に動かし、首チョンパの動作をされたというのだ。娘はその意味は分からなかったようで、
「今日、Eちゃんがこうやってやったんだけど」
というので、私も初めは意味がわからずその動作を見て
「首、チョンパ?」
と言うと娘は
「え~~~~~~~~!」
とまさに冷えあがっていた。あんたとはもう終わり、という意味だと思うけど。

そんなEちゃんなのだけど、日によってムラがある。そして思ったのが父親の態度がかなり違う。
いつものいい加減な感じではなく、バスに乗る前に優しく行ってらっしゃいのキスをするようになった。

そして、先日たまたま私が二人をバス停から連れて帰ることになり、二人はプレイデートをしたいと言った。迷ったのだけど、もう一度チャンスをあげてもいいかと思い、1時間だけとプレイデートをしてみた。が、30分も持たず。そして帰り際、またもEちゃんは暴言を吐いた。
やり取りの中でとかではない。
突然、娘を傷つけることを言うのだ。もう言わなければ気が済まないのだろうか。

もうこれきりだね。私は思った。そして娘も「もうプレイデートしない」

なのに、学校で娘はEちゃんと遊んでいるという。何故かと昨日聞くと驚く答えが返ってきた。
「遊んであげれば嫌なこと言われないと思って。」

他の子と遊んでいると嫌なことをいつも言われるのでそれが怖くて遊んでいるというのだ。

娘が危ない!

これを夫に話すと夫もすぐさま娘と話をするという。
もう娘はある意味洗脳されたようになっていて、全て自分のせいにされる恐怖、嫌なことを言われる恐怖などから遊んでいたのだ。遊びながらもまた言われないだろうかといつも怯えながら。

そして、夫は娘に今度ははっきり言った。

「Good Friendは友達を傷つけたりする?」
「ううん。」
「Eちゃんはみぃのこと傷つける?」
「うん」
「EちゃんはみぃのGood Friendになれていないと思うよ。」

今までは娘がなるべく自分で考えて行動できるようにあれこれあまり言わない様にしていたけど、さすがにもう今の娘はダメージを受けすぎている。

娘は勇気を出そうと頑張っている。今朝、娘はMy Little Ponyの日本語版「友達は魔法」をずっと口ずさんでバスを待っていた。勇気が出せそうだというのだ。

が、Eちゃんを見た途端下を向いて歩き出した。


フレーフレーみぃ!
頑張れ! 母ちゃんも父ちゃんもいつもいるからね。

We Love you!!



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